● 「オトコマエ!」 (NHK総合テレビ 7月5日 [土] 19:30〜20:00 放送) より
http://www.nhk.or.jp/jidaigeki/otokomae/html_oto_story10.html
出演 〜 北町奉行所 吟味与力 藤堂逸馬:福士誠治、評定所 吟味物調役 武田信三郎:
斎藤工、北町奉行 遠山金四郎景元:柴田恭兵、佐和膳 女将 佐和:井上和香、
茜:近野成美、仙人:藤村俊二、春馬:井筒太一、 他 。
【 藤堂が歩く後を、武田が付いて行く。】
武田 : おい? 何処へ行くんだ?
藤堂 : いいから黙って付いて来てくれよ。
武田 : で 今日は何だ? 人殺しか 押し込みか? それとも掏児、掻っ払い?
藤堂 : 止せ! こんな時にぃ、 縁起の悪い事言うなぁ!
武田 : 縁起ぃ?? ちょっと 待てよ!
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【 藤堂と武田は縁結びの神社へ行き、若い男女がお祈りしているのを、
離れた場所から見ている。】
武田 : おい! 男は春馬じゃねえか!?
藤堂 : そうだい! 俺の弟の春馬だぃ!
武田 : お前が生まれた家の、弟だぞ。
藤堂 : そうだが、 俺は十六の時に 藤堂の家に、養子に出たからなぁ。
だから俺は、兄として あいつの面倒を、何も見れやれなかった。
お父っつぁんや おっ母さんが死んだ折も、陰で 気ぃ揉むばかりで。
藤堂 : だが春馬め、立派に一人前に成りやがって! 田嶋屋の当主だぃ!
何時 祝言挙げても おかしくないさ!
武田 : 有名な縁結びの八幡様でぇ、並んで手ぇ合わせて、「どうか一緒に
なれます様に」っかぁ、可愛いじゃねぇか? (^^)
藤堂 : ぅん。(^^)
【 武田が春馬の方に行こうとするのを、藤堂が引き止める。】
藤堂 : ぉ ぉぃ ちょっと! 止せょ! こっそり見守ってやる積もりなんだ。
武田 : 何時もの お前らしくもねぇ! 声掛けたくて、うずうずしてんのは
お見通しだぁ! おい! おい 春馬ぁ! (藤堂を強引に連れて行く)
久し振りじゃねえかぁ!
春馬 : 信三郎さん! 藤堂様も...
藤堂 : 止せやぃ 何が「藤堂様」だ! 他人行儀は勘弁だぜぇ!
春馬 : でも、もし 他人にでも聞かれたりしては? お武家様の御養子になられて...
藤堂 : 誰に聞かれようが、屁の河童だぁ! 俺は、元は町人だって事を、
隠す積もりは無いんだ、 妙な気遣い してくれるなぁ。
武田 : なぁ春馬、 こいつは〜 たった一人の弟と、隔てがあるのは切ねぇとよ。
構わねぇから〜 兄さんとでも 兄ちゃんとでも、昔通りに呼んでやんな!
春馬 : (^^)
武田 : んで おい! あの器量の良い〜?
春馬 : あの人は お絹さんと言って、神田の徳州堂って言う...
藤堂 : 徳州堂って言やぁ、老舗の道具屋だ! そこの娘さんかぃ?
お絹 : (会釈する)
武田 : ふぅ〜ん 中々似合いの二人じゃねぇか! んでぇ〜?
藤堂 : ぁ 止せ! (春馬に)ァ 行きな! 女の子を待たしちゃなんねぇ。
春馬 : はい、 それじゃぁ。
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武田 : 急に 兄貴風 吹かせようたってぇ、無理があるんじゃねえのかぁ?
春馬が「藤堂様」って言った時の、ゥフ お前の顔ったら
なかったぜ! (^^) 傷付きやがって! (^^)
藤堂 : 煩ぇ!
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【 一風堂の縁側 】
佐和 : ぅっふふふ (^^)
茜 : 何ですぅ??
佐和 : だって 茜さん、先から 藤堂様の事ばかり知りたがって、ぅふ (^^)
仙人 : ぉ〜ゃょ〜
茜 : そんな... ただ お生まれは大きな木綿問屋さんですし、 どうして...
佐和 : どうして お侍の御養子にと 言う事でしたよね?
茜 : ぇぇ。

佐和 : 信三郎さんは武家のお子様ですから、程なく剣術の稽古を始められて、
藤堂様は それが羨ましくて。
仙人 : わしは勧めた、 腕白にはいい薬じゃと、 すると あいつは めきめきと
腕を上げてのぅ!
茜 : 逸馬様、そこを見込まれて御養子に?
佐和 : ええ〜! 藤堂様の御先代が、跡継ぎを探していらして、人目で惚れて!

佐和 : でもね、藤堂様が 見習いで出世するのを見届ける様に、
御両親が亡くなられて。
茜 : そうですか。

佐和 : 弟の春馬さんと、御兄弟 二人っきりですねぇ!
仙人 : 茜、 逸馬の寂しさを、 何とかしてやらぬか?
茜 : ぇっ!?
佐和 : お嫁さんになって。 (^^)
茜 : ぁ 私なんか!... (^^) 逸馬様...
仙人 : ぉ ほほほぅ! 赤くなったぁ! (^^)
茜 : ァ ァ ぁぁ!? ァ〜 ァ ァ!
仙人 : っはっはっはぁ (^^) 逃げられたぁ! (^^)

佐和 : ぁっはっはっは (^^)
仙人 : はっはっはっはぁ (^^)
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【 徳洲堂の荷担ぎ人、常吉(西海健二郎)が水死した。 そして
その三日後、春馬が常吉の水死に関わったかも知れないと、奉行所に出頭する。
身内の吟味は出来ないが、逸馬は遠山奉行を口説いて、筆頭与力の調べに同席する。
徳洲堂の手代(少路勇介)に、お絹に近づくなと脅された春馬は、荒くれ男と揉み
合いになり、はずみで常吉を川に突き落としたというのだ。この時代、はずみでも
死に至れば重罪だった。逸馬は情実を断ち切り、春馬を遠島と裁いた。そこへ常吉の
女房(明星真由美)が駆け付け、夫は滑って川に落ちたと証言。この一件は、
徳洲堂の後妻お勝(宮本真希)が、手代とお絹を結婚させて店を乗っ取るため、
春馬を罪人に仕立てようとしたと分かる。お勝と手代一味は直ちに取り抑えられた。】
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【 北町奉行所 】
藤堂 : どうやら嫁とりは、弟に先を越されそうで、
些か兄としては情けないのですが、
遠山 : フフ
藤堂 : 今年は、田嶋屋の父母の七回忌に当たるので、
それを済ませて 結納の運びと言う事になるらしく...
遠山 : ぅん、 なぁ 藤堂。 ぉ前さん、藤堂家に養子に出る時、
「田嶋屋の事は忘れろ、家の敷居は二度と跨ぐんじゃねぇ」と、
そうきつく申し渡されたそうだな?
藤堂 : (頷いて頭を下げる)
遠山 : ま 一つには、 息子が町人上がりと 周りから誹られたり、
軽んじられたりする事がねえ様にとの、親心だ。 だが そいつは
ぉ前さんが自分から、「俺は町人の出だ」と 屈託なく口に出して言うんで、
陰口の利きようがねえ。 ここは、ぉ前さんの勝ちだな!
遠山 : 今一つは、「田嶋屋は、息子を奉行所与力に成り上がらせて、陰で何かと
好い目を見ているに違えねえ」なんて、下衆の勘繰りを封じる為だ。
しかし、 そいつも 今度の件で 済みじゃねえのかぃ?
藤堂 : ハァ?
遠山 : お前達兄弟が 其々に、事に当たって真っ当な、恥じる事の無い振る舞いを
したってえのは、皆が分かった事だ。 誰よりも 二人の心根は、
亡くなったお父っつぁん おっ母さんに、伝わった筈だぁ。
もう 良んじゃねぇのかぃ?
藤堂 : もぅ 良いとは?
遠山 : お前さん、その二親の墓参り、命日を避けて一人でひっそりと
行ってるらしいが、今年の七回忌は 春馬と並んで手を合わせて来ちゃ
どうだい? 兄弟 一緒にさぁ! ぉ父っつぁん おっ母さんも きっと、
文句は言いやしねえと思うぜ。 もう いんじゃねえのかぃ?
藤堂 : !!
・・・
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