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井上和香ちゃん 検事・霞夕子(14) 追及されて観念する萩塚>
● 「検事 霞夕子SP 豪華客船殺人クルージング」
(日本テレビテレビ 10月2日 [火] 21:42〜23:28 放送) より
http://www.ntv.co.jp/kasumi/index.html
出演 〜 地検 検事 霞夕子:真矢みき 、検察事務官 桜木みどり:井上和香 、
副部長 栗山真二郎:平泉成 。 萩塚喜一郎:松方弘樹 。 他。
【 霞の部屋 】
霞 : 桜木ぃ!
桜木 : はぃ。
霞 : 「船の件」と「是枝の件」の資料を全部集めて!
桜木 : はい!
・・・
霞 : これ(資料)も 入れて!
桜木 : はぃ。(パソコンに入力)

・・・
【 外が白々と明けて来る。】
・・・
霞 : (資料を見ながら桜木のいる方に、カップを出して) コーヒー!
(返事がないので桜木を見ると、疲れてソファーで寝っていた)
・・・
霞 : (ハッと「どん底の入り口で、みどりと同じ服を着ていた女性」を思い出す)
そぅっかぁ! 同じ物が二つ!?
桜木 : (霞の声で目を覚まし、慌てて) はい、 すいません! コーヒーですね!
霞 : そうじゃなくてぇ〜! 船のトリックが分かったぁ! ァ〜
桜木 : ぇっ??
霞 : (船の部屋をホワイトボードに書いて) い〜い?
ここが 萩塚孝子の船室、こっちがぁ 私達のいたレストランだとする。
桜木 : はい。
霞 : 私達がぁ 船室に駆け込んだ時、萩塚孝子の携帯電話は船室の中にあった。
霞 : さて ここで時間を巻き戻して、 ぅん
私達がレストランに居た時、萩塚喜一郎に萩塚孝子から、 電話が入った。
当然私達は、船室にある萩塚孝子の携帯からの発信だと思い込む。
桜木 :はい。
霞 : 処が ここにもう一台、萩塚孝子の携帯とそっくり同じ携帯があったとする、
この(萩塚孝子の)携帯電話はレストランの中にあったぁ! そして
レストランにあった携帯こそが、萩塚孝子の本物の携帯電話だったとしたら?
桜木 : ぁっ じゃぁ!?... っと言う事は、 この(レストランの)中の誰かが、
隠し持った孝子の携帯を使って、萩塚喜一郎の携帯に電話を掛けた!
そう言う事ですか?
霞 : そ〜う! そしてぇ、 その誰かとは 冨田以外に無い。 私達は
あの時 船室に駆け込んだ時、携帯を開いて中身を確認した訳じゃない!
私達が最初に見た携帯電話は、 ダミーだったのよ!
桜木 : ハ ァッ でも 何時 本物と擦り替えたんですかぁ?
霞 : 私達は あの時、 萩塚喜一郎の動きに気を取られていた。
その隙に擦り替えたのよ。 電話をしていたのも冨田、擦り替えたのも冨田。
萩塚喜一郎には、冨田の協力がどうしても必要だったのよ!
そして私達は、まんまと目撃証人に仕立て上げられた!
桜木 : でも その事を どうやって立証するんですかぁ?
霞 : ハァ〜 そうなのよ! 悔しいかな、物証が無い!
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【 そこへ、小山田から霞に電話が入る。】
霞 : はい、霞です。 小山田君?
桜木 : ェ
霞 : (孝子の) 浮気相手が分かったぁ?
【 外出する霞と桜が、栗山副部長がコーヒーを入れている事務室の横を通る。】
栗山 : お〜 お早う!
霞 : えっ 副部長!?
栗山 : 徹夜明け ご苦労〜さん! 美味しいコーヒー入れましたよっふっふ。(^^)
霞 : ぁ! (^^)
桜木 : ぁぁ〜! (^^)
栗山 : 今日のコーヒーはですね、
桜木 : はぃ。
栗山 : イエローマウンテンと言いましてね、原産地が...
霞 : あの お早う御座いま〜す! あの ちょっと急いでぃるんで...
すいません! (立ち去ろうとする)
栗山 : おい! コーヒーぐらい飲んだ... (慌ててコーヒーを渡そうとして
カップを引っ繰り返し、コーヒーを自分のズボンに掛けてしまう。)
ああ〜!! うわぁ!! お〜ぁ!! ちょっちょっちょっと!!
桜木 : あ〜!! 副部長!! ど〜うしたんですか!! (ティッシュを持って
戻ってくる) え〜 ちょ〜っと!! 火傷してないですかぁ!?
栗山 : 熱っちい ちょちょっと! 熱っちぃ熱っちぃ熱っちぃ熱っちぃ!!
ぁぁ〜! ぁ〜ぁ あぁ これ! ぁ〜ぁ やっちゃったぁ〜! ぁ〜!
【 霞が、栗山と桜木が慌ててズボンを拭く様子を見て、船のレストランで
桜木がワイングラスをを引っ繰り返して、冨田のズボンにワインが掛かり、
慌てて拭いていた光景を思い出す。 そして 何かが閃く。】
【 霞が仙台海上保安部の増山に携帯を掛けながら、桜木と地検玄関から出て来る。】
霞 : もしもし 増山さ〜ん? ぇ 霞ですけど、
あの〜 ちょっと調べて貰いたい事があるの!
増山 : はい。 ええ〜っ!?
【 霞と桜木が、小山田からの情報で孝子の浮気相手とされた、寺山が勤める
不動産会社に行き、寺山から事情を聞く。 寺山は浮気を否定。】
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【 霞が萩塚ワイナリーのワイン樽の貯蔵庫に行き、そこに萩塚を呼び出す。】
萩塚 : 霞さん、 いい加減にして呉れませんか!
霞 : ぁ す すいません、直ぐ行きますんで。 ぁの〜
ぁ (ワイン樽を手差して)この日付に心当たりはありませんか?
萩塚 : これが何?
霞 : ぃゃぁ 1976年6月18日、 お二人の結婚記念日ですよね!
萩塚 : はい。
霞 : 先日 こちらの許可を取り、このワインの成分を調べさせて頂きました。
そしたら〜 一致したんです。 あの「きそ」のレストランで飲んだワインの
成分と。 貴方もお飲みになりましたよね、奥様が持ち込まれたあのワイン。
萩塚 : 回りくどい言い方 止めて下さい、 一体 何が言いたいんですか?
霞 : ぁっ ここ〜 寒いですよね、
ぁの 何処か別の場所で〜 ご説明がしたいんですが。
萩塚 : 結構です、どうぞ。
【 萩塚が霞を案内して、ワイナリーの展示フロアーにやって来る。】
萩塚 : まぁ どうぞ。
霞 : この(ビニール袋に入ったピンク色の)携帯に見覚えがありますょねぇ?
萩塚 : 家内の物です。
霞 : そうです。 海上保安庁が 証拠品として、お預かりしていた物です。
処で、萩塚さんは冨田さんとは、船の上が初対面だと仰った。
萩塚 : その話は、も 三度目ですよ!
霞 : 処が、そのお話を覆す様な証拠が発見されたんです。
萩塚 : 証拠ですって!?
霞 : (孝子の携帯を見せながら) ほら ここ! この捜査ボタンの僅かな隙間
から、「きそ」に〜 奥様が持ち込まれたワインの成分が検出されました。
萩塚さん、これは一体どう言う事でしょう? ・・・
ァ 密室だった船室に本当に置きっ放しだったのなら、
決して孝子さんの携帯には、掛かる筈の無いワインです。
霞 : 萩塚さん、あの晩〜 船のレストランで、内の桜木がワイングラスを倒した
事を覚えていますよね。 孝子さんの携帯は、冨田さんのポケットの
中にあった事になります。 萩塚さん、貴方の携帯を呼び出したのは、
孝子さん本人ではなく、 冨田さんだったんですよ!
萩塚 : だが 孝子の携帯は、確かに船室の中にあった。 貴方方も見た筈だ。
霞 : そ〜うです! そ〜ぅですよねぇ〜 では〜 こうするとどうでしょう?
(同形式のピンクの携帯を取り出す) 借り物なんですけど、
見分けが付きませんよね、 私もそうです。 だから私はうかつにも、
事件のどさくさに紛れて、冨田さんが携帯を擦り替えた事に気付かず、
最初 船室にあったダミーの携帯を、本もんだと思い込んでしまったんです。
霞 : では何故冨田さんは、そんな事をしたんでしょう。 それは萩塚さん、
他ならぬ 貴方のアリバイを確保する為です。 そして〜 是枝さんの
殺人に関しては、萩塚さん 貴方が冨田さんのアリバイを作った!
私達〜 是枝さんは別の場所で殺され、そして態と殺害時刻を設定する為に、
貴方が是枝さんを あのビルから投げ落としたと、考えています。
萩塚 : 推測に過ぎない! 証拠は?
霞 : 証拠ですか? 証拠と言うよりも、 もう直ぐ証言が取れると思います。
冨田さんに逮捕状が出ています。
【 その頃、臼井と小山田が、鴻上物産の冨田幸正の部屋に入って行き、
是枝俊夫殺人容疑で冨田を逮捕。】
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萩塚 : 彼が 何を証言すると言うんですか?
霞 : 自信がお有りの様ですね。 団塊の世代の絆は固いと仰りたいんですか?
どうして孝子さんを殺してまで、知事選になど出なくては ならなかった
んです? どうして冨田さんと殺人を犯す様な事になってしまうんですか?
萩塚 : 団塊世代、 矢張り 貴方は何も分かっていない!
私と冨田はそんなもんじゃない!!
霞 : ベビーブームの中で生まれた貴方達世代は、業に取り憑かれている。
競争意識と言う、違いますか?
萩塚 : 学生運動とか、 そう言いたいんですか、霞さん。 1972年 2月、
霞 : 軽井沢の 浅間山荘事件?
萩塚 : 学生だった私は、 あの事件に衝撃を受けた。 この国を変えたい、
あの頃 志を共にする学生が沢山いた。 その時冨田も そうだった。
霞 : では〜 それが貴方達の傷?
萩塚 : それは違います。 確かに目の前で起きた、権力への敗北はショックだった。
だが あれは遣り方間違ってぃる。 もっと他に方法があった筈だ。
あれから30年以上も経って、冨田とは 「どん底」で初めて出会った。
あの時の あいつの顔。
霞 : 顔!?
萩塚 : 目ですよ、目!! 数々の失敗や 屈辱すらも、思い出として飾ろうとする
連中ん中で、あいつと私だけは皆の顔と違っていた! 今度こそは、その
思いが二人を結び付けた。 俺達は、二度と負けない。 今度こそは守るべき
物は守る。 今度こそは、理想を実現させる。 その為には容赦はしない!!
霞 : 負けるのが嫌で、 それが知事になると言う事ですか?
萩塚 : そうじゃない!! 何もかも満ち足りた世代の貴方達に、分かる筈もない。
私達の子供の頃 生徒が多くてね、教室にも入れない事があった。 まともに
勉強も出来なかった。 だからそれぞれが、挫折を味わいながら、競争意識に
燃えて生きて来た。 私もここまで伸し上がった、やっと 理想を作る事が
出来る。 私の苦労を 未来の子供達にさせたくはない。 その為に私は...
霞 : それで孝子さんを。 萩塚さん、失礼ですが 貴方は奥様を誤解して
ぃらっしゃるようですねぇ。
萩塚 : 誤解ですって?
霞 : (不動産会社の寺山の写真を見せて)この男性をご存知ですよね! 寺山実
35歳、奥さんに殺意を抱いたのは、この男の存在もあったからでしょ?
でもね萩塚さん、奥さんは浮気などしていません。 彼は不動産会社の
社員で、奥様とは仕事の関係で会っていただけだったんです。
霞 : (アルバムを見せながら)ハワイの家です。 奥さんはこの家を購入する
為に、寺山さんを通して手付けを払っていました。 老後を貴方と一緒に
ここで暮らしたかったんです! ワイナリーの名義も貴方に変えようと
していたそうです。 貴方の夢を 叶えてあげたかったんでしょう。
その後ハワイに移住したかったんです。
霞 : 船の上で「ピーター・ポール&マリー」が流れていましたよね。
ピアニストの証言に拠ると、あれは奥様がリクエストされたそうです。
「ピーター・ポール&マリー」、二人にとって思い出の曲だったんでしょう?
奥様の友人から聞きました、初めて貴方からプレゼントされたのが
「ピーター・ポール&マリー」のレコードだったと!
霞 : 貴方に気付いて欲しかったんです! 孝子さんは貴方を愛していた!
萩塚 : 貴方は残酷な人だ、 そんな事を今更...
霞 : でも 一番傍に居た奥さんの愛に気付かない人が、
本当に知事になって 立派な仕事出来るんですか。
萩塚 : (小さく頷き) そうですねぇ〜 霞さん、貴方とは長い戦いになりそうだ。
霞 : フ〜ン しぶといですねぇ! 参りました。 さぁ 行きましょか。
萩塚 : (アルバムを閉じて) 行きましょう。(立ち上がる)
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【 パトカーが待機する場所まで来る。】
萩塚 : 船の上で私は〜 どうして貴方に〜 声なんか掛けたんだろう。
(選挙用の白手袋を外してその場に捨て、パトカーに乗る)
桜木 : 何 言ってんですかねぇ! 奥さん 殺して置いて。
霞 : フッフ 貴方はまだまだ男女の機微ってもんが、分かってないわねぇ〜
桜木 : ぇぇっ!?
霞 : 後悔してんのよ、知りたくない事まで知らされたから。
桜木 : 知りたくない事〜!?
霞 : ぅん〜? 奥さんがぁ 自分の事 愛していて呉れた事。
彼は一生 その苦しみを背負って、生きていかなければならない。
(傍の木に生っていた葡萄を一粒取り、口に入れる)
桜木 : あっ! 検事ぃ! も〜ぅ! ねぇ〜!
(霞がまた葡萄の木に手を伸ばすので) 止めて!
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